この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
Yさんは、東京都千代田区にある鉄道高架橋下の土地を、鉄道会社Xから賃貸借していました。Yさんは、その土地上に建物を所有し、飲食店舗を営業していました。賃貸借契約の満了に伴い、X社はYさんに更新拒絶の通知をしました。X社は、鉄道高架橋の耐震補強工事を実施するため、Yさんに土地を明け渡す必要があると主張しました。しかし、Yさんは更新拒絶に納得でき亡いとしたことから、X社は弁護士に相談することを決意しました。
解決への流れ
弊所では、まず、YさんとX社との賃貸借契約書の内容を確認したところ、契約書には、賃貸借期間、更新条件、解約条件などが記載されていました。また、弊所は、Yさんが使用している土地の状況を調査しました。その結果、Yさんが使用できる部分は、土地の地表及び鉄道高架橋と柱に囲まれた空間のみであることがわかりました。弊所は、上記の調査結果に基づき、X社の更新拒絶が有効であると判断しました。その理由は、以下のとおりです。• Yさんが使用している土地は、鉄道高架橋の存在によって、一般の建物所有を目的とする土地とは異なる特殊な状況にあった。• そのため、YさんとX社との賃貸借契約は、借地借家法ではなく、一般の民法に基づく賃貸借契約となる• 民法に基づく賃貸借契約の場合、更新を拒絶するには正当事由は必要ない。弊所は、Yさんに上記の説明を行い、X社の更新拒絶が有効であることを伝えました。Yさんは、弊所の説明に納得し、X社に土地を明け渡すことに同意しました。
今回の案件は、鉄道高架橋下の土地の賃貸借契約に関する法律問題でした。鉄道高架橋下の土地の賃貸借契約は、一般の建物所有を目的とする土地の賃貸借契約とは異なる特殊な状況にあるため、借地借家法ではなく、民法に基づく賃貸借契約となります。民法に基づく賃貸借契約の場合、更新を拒絶するには正当事由は必要ありません。今回の案件では、弁護士が迅速かつ丁寧に状況を判断し、Yさんに適切なアドバイスをすることで、Yさんが納得できる形で問題を解決することができました。鉄道高架橋下の土地の賃貸借契約に関する法律問題は、専門的な知識と経験が必要となります。弁護士にご相談いただければ、迅速かつ丁寧な対応で、問題解決を図ります。