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過労自死した若手医師の遺族「息子が命と引き換えに投げかけた」 医師の労働環境の改善うったえ
「息子はもう患者の命を救うことはできませんが、息子がその命と引き換えに投げかけた、過酷な医師たちの労働環境の問題が、少しでも改善されてほしいです」
そう訴えているのは、長時間労働の末に26歳という若さで自ら命を断った医師、高島晨伍(しんご)さんの母、順子さんだ。
晨伍さんは2022年5月に亡くなる前の1カ月間に、時間外労働時間が約208時間あったなどとして、労災認定された。「過労死ライン」とされる月80時間の残業時間を大きく上回っていた。100日間、休みなく働き続けていたことも明らかになっている。
しかし、いまだ医師の労働環境は改善されているとはいえず、少しでもこの問題を広く知ってもらおうと、晨伍さんの遺族は12月15日、東京・丸の内の外国特派員協会で記者会見を開いた。
先生の「不適切な指導」に「NO」を突きつけた文科省、自殺生徒の遺族から評価する声
児童や生徒を精神的に追い詰める「不適切な指導」が、不登校や自殺のきっかけになる場合もあるとして、文部科学省は今年3月、こうした教員による指導は「決して許されない」とする通知を出した。不適切な指導で亡くなった生徒の遺族からは評価する声もあがっている。はたして、子どもの自殺を減らすことはできるのか――。(ライター・渋井哲也)
コロナで借金抱えても…弁護士が何度でも伝えたいこと「解決できる」「絶望しないで」
新型コロナウイルスの影響で経済が大きなダメージを受けています。警察庁によると、コロナ問題が本格化した2~4月の自殺者数は前年を下回っていて、4月は1457人(前年比357人減)。しかし今後、急増することが危惧されています。
たとえば、京都大学の藤井聡教授(公共政策論)は、自殺者数をシミュレーションし、2020年は例年2万人のところ、約3万5000~4万人になると予測。少なくとも19年間で14万人、最悪27年間で27万人の自殺者が増える可能性を指摘しています。
経済苦は自殺理由の上位。コロナの影響で収入を失ったり、借金を抱えたりした人に向けて、債務整理に詳しい半田望弁護士は「借金問題は必ず解決できる。死ぬ必要はありません」と呼びかけます。
教員の残業代訴訟「無賃労働で恩恵を授かっている人は誰ですか」原告が訴え 控訴棄却
教員の時間外労働に残業代が支払われていないのは違法だとして、埼玉県内の市立小学校の男性教員(63)が、県に約242万円の未払い賃金の支払いを求めた控訴審判決で、東京高裁(矢尾渉裁判長)は8月25日、請求を棄却した一審・さいたま地裁判決を支持し、控訴を棄却した。原告側は上告する方針。
高裁判決は、地裁判決とほぼ同様の判断を示した。判決後、会見を開いた男性は「現場の先生たちは世間から自主的だと言われて遅くまで働かされている。本当に仕事ではないのでしょうか。教員の無賃労働に対する恩恵を授かっている人は誰ですか。これからもこのままでいいと思いますか。みなさん一人一人が考えてほしい」と訴えた。